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2003年2月1日

大切なきみへ

私は古新聞のようになりたい
この世に一つしかない壊れやすいコップのようなあなたを
きれいなリボンのように飾ってあげることは出来ないけれど
明日の日常が始まるまで つつんで傷つくことから守ってあげられるから

私は古新聞のようになりたい
雨に降られぬれてしまった靴のようなあなたのこころを
立派な洗剤のようにきれいに洗ってあげられないけれど
明日の朝までに 湿気を吸って履けるようにしてあげられるから

私は古新聞のようになりたい
太い木切れのように固く燃えにくくなってしまったあなたのこころを
ガスやオイルのように一気に燃え上がらせることは出来ないけれど
自分が火種になって ゆっくり燃える手伝いが出来るから

私は古新聞のようになりたい
毎朝、眠そうなあなたを
今朝の新聞のように新鮮で活気のある話題で押し出してあげることは出来ないけれど
一年に一回大掃除の時に手を止めて読んでほのぼのとした気持ちになれるから
 
古新聞はいつまでも一緒にはいられないけれど
その時はきれいなティッシュと交換して下さい
そしていつものあなたの生活のそばにあるそれを大切に

そう思ったときから
部屋の隅でまとめられた 押入れやたんすに敷かれた
あの古新聞たちが私の目標になった

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